43日目
- 筆者
- 2022年6月7日
- 読了時間: 4分
更新日:2022年10月2日
私は今朝4:30頃起床。また日常生活に戻る。朝、コーヒー、パンと野菜生活を摂った。
奈津子は2:00、トイレに起きてから4:00頃まで眠れなかったらしい。隣の部屋のおばあさんが大きな声で独り言を言っていたのが気になり、ついついその内容を聴いてしまったらしい。いわゆる「せん妄」の状態なのだろう。夜暗くなると誰かと電話で話をしているような感じで、病院の悪口などを言っていたそうだ。聴きたくなくても聴こえてしまうのだから気にはなるのだろうが、でも良くはない。「ダメだよ。イヤホンでもして気をそらして寝るようにしないと」と私は奈津子に言った。
奈津子は、朝ごはんの後、薬を飲んでから1時間ほど仮眠し、何とか回復したようだ。
奈津子の食に対する否定的な反応を、私は「これは食べられないセンサー」と呼称している。奈津子が食べ物を目にしたり、食べたりしたときに発動するセンサー。アニメで言うと、ガンダムシリーズで敵機が接近した時に戦艦内でけたたましく鳴り響くアラートや、エヴァンゲリオンの第3新東京市で非常事態宣言発令された時ような、そんな緊張が奈津子の体内で発せられるのだ、「これは食べられない」と。
最近、お昼ごはんの生春巻きに、カブや大根を刺身の褄のように細くしたものを入れていた。その生春巻きをいくつか残すことが度々あった。基本、他のものは完食している。このことについて、私なりに考えてみた。
例えば、大根はスティック野菜として食べられる。カブも以前は夕食でスライスした生のカブに良く焼いた自家製ベーコンを載せて、ドレッシングをかけて奈津子はよく食べていた。両方とも素材としては食べられることは分かっている。
一方、奈津子はカイワレ大根とか豆苗とか、スプラウト系の食物をあまり好んで食べない。辛うじて豆苗は、豚のしゃぶしゃぶ肉と一緒に鍋に入れてポン酢で食べたりする。「なんでそこまで好きじゃないの?」と疑問をぶつけても、奈津子は「なんか好きじゃない」くらいの返事しかくれない。最近では進んで食べないのは分かっているので、あまり買うこともない。
大根の漬物も、奈津子はあまり得意ではない。気が向くと、少し食べることもある。
生春巻きは、いつもお昼に生野菜を摂って貰うために作っている。巻き込む前に適当にドレッシングをかけていた。このドレッシングに1、2時間大根やカブが浸かることで、細胞膜が破壊され、水が出て素材の味が変性するのがダメなんじゃないかと私は考えた。
試して確認してみようと思い、今日の昼食では生春巻きに大根を入れドレッシングをかけずに添えて出してみた。ちなみに、毎回生ハムも入れている。それ以外は、野菜をカットしたものだけだ。
昼食後の奈津子に生春巻きを食べられたかどうか聞いたら、「全部食べたよ、大根入ってたんだ」と明後日方向の反応が返ってきた。まあ、問題なく食べられたのだ。
想像だが、奈津子とは世代も学区も異なるが、多分、似たような給食を食べていたのだろう。春雨サラダみたいなものに、カイワレ大根とかキュウリとかの生野菜が調味液に浸かり、くたくたになったメニューがよくあったと思う。私も正直、まずいと思っていた。きっと、そういった悪い思い出も、奈津子の中では想起され「これは食べられないセンサー」が発動しているのではないかと私は考えている。
奈津子が好んで食べないものは他にもある。例えば卵。自分で作るお菓子には、たくさん卵を使って作って食べたりする。そのくせ、卵焼き、だし巻き卵、目玉焼き、ゆで卵とかを好んで食べない。ゆで卵は私がタルタルソースを作るときに使うが、そのタルタルソースを奈津子はおいしそうに食べたりする。簡単には理解できないこの食性。これは多分、永遠に謎なのだ。
16:00頃の奈津子の顔は、疲れが見え、気になる左口角の吊り上がりと左目の上の張り出しが割と大きく見て取れた。しかし18:00頃には、その気になる点はほどほどに解消され、左右差が無くなっていた。この短時間に何があったのかわからないが、昨日もこんな感じで数時間後に変化があったような気がする。ただ、今夜も昨夜と同じで、疲労感が顔に出ている。頑張り過ぎなのか、疲れが溜まっているのか、はたまた寝不足によるものか。少し心配になる。
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リハビリ映像
奈津子の朝昼晩ご飯
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