31日目
私は4:30頃起床。昨夜は23:00頃に寝た。
奈津子は6:30頃起床。昨夜は22:00頃に就寝。2回トイレに行ったがすぐ眠れたそうだ。
診断書がまだ出ない。少し焦る。
奈津子の職場から、私に電話連絡するよう奈津子にメールがあった。電話すると診断書の件と、年度頭に人事部門に対し全職員が必ず提出しなければならない書類を作成する必要がある件についての連絡であった。私が代理で作成し、奈津子に点検してもらうことにした。しかし身上調書は分かるが、今キャリア開発関係の書類を作らせるのは、ちょっと、どうかと思った。「キャリアと体調・麻痺は別のことでしょ」とか、そんな考えがあってのことか。
奈津子の顔チェックは、昨日と同様。左右差なしの顔を私が見慣れてきたのか、朝の口角の上がり方が気になる。左目付近は、朝、眉の吊り上がりがやはり見られる。
奈津子が、足2本で立つのがだんだん辛く無くなってきていると言っていた。「2本足でじっとして右荷重、左荷重で重心を動かすのも出来るようになったの？」と私が尋ねると「そう、だんだん力まなくてもそれができるようになった。足のこわばり、内向きに膝が入る捻りがあるのが課題になってる」と教えてくれた。足の装具も奈津子専用の物を作ろうと療法士が仮の装具を色々試している最中だとか。ひとまず歩き慣れることを目的に、歩きやすい形を目指しているそうだ。以前、左足に下駄をはかせるような装具を付けてる奈津子を見たことがある。きっと足裏の型だけではなく、左右の高さだとか、部分的な固定だとか、奈津子の今の状態に合わせてセットアップされるのだろう。
ひとまず急ぎの書類を作成してから寝たい。明日の朝、奈津子の弁当と一緒に差し入れする予定。
一度、完食が出来てから「全部食べたよ」が続いていた奈津子だが、今日久しぶりに「これは食べられない」センサーが反応し一部残した。野菜の生春巻きのカブが悪かったらしい。私の判断ミスか。私自身、だんだん、この調理作業に新鮮味が無くなって来ていたので、新しいメニューでも考えて、気を引き締め直したい。
最近、奈津子に指を使わせようと、色々考えている。リハビリのない時間にいい指の使い方がないか。一週間ほど前は、奈津子に後出しじゃんけんをさせて、私に勝つ手を出してもらうことを少しやった。その時、ゆっくりとチョキとかグーとか、時間をかけて指がバラバラに動きながらゆっくり出すような感じだった。今日は「これ出来る？」と指合わせをして見せたら「できるよ」と奈津子が言い、思いのほか速いスピードで指を動かしながらして見せてくれた。小指と親指のミートが少し甘いが、出来の良さに私は驚いた。奈津子は「２、３日前から出来るようになったみたい」と言っていた。指の動きに付帯する演算記憶が徐々に蓄積され始めている。今でもいい進度だが、さらに進度が指数関数的に加速することを願う。
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奈津子の朝昼晩ご飯
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